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朝日新聞に取り上げられました「林業再生 担い手も育つ『自伐型』」

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 朝日新聞に取材を受けていた当協会の記事が本日朝刊(2017年4月8日付)に掲載されました。冒頭には、会員である川端俊雄さんが登場し、後半には当協会が契約して活動支援をしている熱海市の担当者のコメントも紹介されています。
 文末に取り上げられている高知県佐川町の事例は、山林を所有していない自伐型林業家が地元の所有者と契約を結び、複数年の森林管理を任せる自伐型林業の新しい形です。それは、短期間の伐採業を依頼する「委託」とは異なり、森林経営を任せられる地域の「担い手」をつくるものです。ぜひ御覧ください。

「《けいざい+》林業再生:下 担い手も育つ「自伐型」」(2017/04/08 朝日新聞デジタル)
http://www.asahi.com/articles/DA3S12882137.html

 高知県の山あいにある本山町のヒノキ林に、チェーンソーの音が響いた。川端俊雄さん(43)は残った木がよく育つよう、間伐の作業をしていた。山は風が抜け、光が差し込んだ。
 川端さんは元地域おこし協力隊員だ。総務省が2009年度から始めた制度で、過疎の自治体が都市部の住民を募り、隊員は地域の課題解決に活ログイン前の続き動する。
 川端さんは大阪で塗装業をしていたが、高知で林業をして暮らしたいと隊員になった。昨年、隊員の任期は終えたが、元隊員の3人で「山番有限責任事業組合」をつくった。チェーンソーや小型のショベルカーなどを使い、山の所有者から間伐や搬出、作業道づくりを請け負っている。
 事業を始めると「うちの山もやってほしい」と次々に声が掛かった。作業面積は十数ヘクタールに広がり、林業が続けられる手応えを感じている。将来は自分の山も持ちたいという。「自分たちのやり方なら、小さな面積の山でも丁寧に林業に取り組める。可能性は大きい」

 川端さんのような手法の林業は「自伐型」と呼ばれる。大規模林業のように人手をかけず、自分の山や所有者と契約した山を管理する。規模は大きくても100ヘクタールほど。小型の機械を使うため、設備投資は300万~500万円程度と参入しやすい。農業や観光の副業としても取り組める。
 大規模林業だと広く山を切り開くケースが多く、同じ場所に木を植え直すにはコストがかかる。自伐型林業は、木を少しずつ切るので植え直しがほとんどいらず、採算面でのハードルは低いという。
 自伐型林業の普及を目指すNPO法人「自伐型林業推進協会」(東京)の中嶋健造代表理事(55)は「環境にもやさしく、中山間地再生の切り札になる」と力を込める。

 関心は全国に広がりつつある。高知で林業の就業体験事業を担う会社「FPI」(大阪府)の長谷岡勲さんは「他県から参加する人もいる」という。
 岡山県鏡野町に住む松岡真由美さん(41)もその一人だ。大阪出身だが、林業家が生き生きと森づくりをする姿を紹介した雑誌の記事を読み、「やってみたい」。昨年秋に就業体験に参加した。今は岡山の林業研究会にも入り、「自伐型林業家になり、山の環境を守りたい」と意気込む。

 こうした意欲のある人をどう確保するか。行政も支援を始めた。
 自伐型林業推進協会によると、島根県津和野町など約30の自治体が自伐型林業を支援し、山の再生や移住者増加を目指す動きが出てきているという。
 温泉で有名な静岡県熱海市は市域の6割が森林だ。かんきつ農家が多いが、採算は厳しく、若い人が定着しにくい。そこで、市は自伐型林業に注目した。かんきつ栽培の農家が自伐型林業にも取り組めば、収入が増え、Uターンにつながると期待する。
 昨年度に林業研修を開いたところ、東京や神奈川など県外を含め、約20人が参加した。神尾勲農林水産室長は「森林組合もない熱海市では大規模化は困難。自伐型林業なら小回りが利き、都市近郊でも十分できる」と話す。
 高知県佐川町は、荒れた山林を持つ所有者と町が管理契約を結び、自伐型林業家に作業を委託する取り組みを始めた。仕事場を確保することで林業参入の間口を広げる狙いだ。すでに八十数人の所有者が承諾し、約90ヘクタールの山の管理を委託できる見通しだ。下八川久夫・自伐型林業推進係長は期待を込める。「町は7割以上が森林。新たな林業の担い手が生まれ、森が動けば住民の定着にもつながる」(前田智)

【関連記事】
■(けいざい+)林業再生:上 「宝の山」伐採ラッシュ(2017/04/07付 朝日新聞)
http://www.asahi.com/articles/DA3S12880478.html

■「自伐型林業」担い手創出へ 熱海市が研修スタート(自伐協HP)
http://jibatsukyo.com/info/news/atamikenshu01

■伊豆の今=“熱海方式”の林業確立へ 市、自伐型取り組み2年目(2017/03/17付 伊豆新聞)
http://izu-np.co.jp/feature/news/20170317iz2003000001000c.html

■ただいま放送中!3月22日開催のシンポジウム「自伐がつなぐ林業新時代」(自伐協HP/後半に川端俊雄氏ら若手登場)
http://jibatsukyo.com/info/event/0322sympo

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